電話・FAXから変換 給食食材の受発注業務をシステム化しDXを推進
給食食材の受発注業務をシステム化。食材の卸し先である小学校からは従来電話やFAXを使った注文を受けていたが、システム上で発注できる仕組みを開発。これにより受発注者ともに業務の負担が減り、より効率的な事業運営が可能になりました。
業種 | 食肉加工業、飲食業、および畜産業 |
目的 | 業務管理 |
システム名 | 給食食材受発注システム |
クライアントの課題
給食食材の受発注業務では、手作業が多く、生産性の低下が課題となっていた。発注方法は小学校ごとに異なり、電話やFAXなど複数の手段が混在していたため、対応に手間がかかっていた。また、発注内容も統一されておらず、確認や集計を手作業で行う必要があったことから、業務の属人化が進行。特定の担当者に負担が集中し、業務効率の向上やミス削減が急務となっていた。
主な課題
課題 | 詳細 |
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発注業務の非効率 | ・電話やFAXでの受発注業務が煩雑で、処理に時間がかかる。 ・手作業による入力や確認作業が多く、人的ミスが発生しやすい。 |
発注業務の属人化 | ・発注内容を電話で書き取ったり、FAXを解読したりする必要がある。 ・その後エクセルや奉行システムなどへ手動でデータ登録が必要。 |
紙と電話ベースの運用コスト | ・電話やFAXの通信費、紙代が発生し、手作業による処理ミスの修正にも時間とコストがかかる。 ・業務の非効率が生産性を阻害し、コスト削減の妨げになる。 |
実施内容
給食食材の発注業務を効率化するため、従来の電話やFAXによる発注をオンライン化するシステムを構築。初期導入時は必要最低限の機能に絞り、運用開始後に段階的に機能を拡張するミニマムスタート方式を採用した。これにより、初期コストを抑えつつ、実際の業務フローに適応した柔軟なシステム開発を実現した。
提供したシステムには、アカウント管理(受注者・発注者)、表示内容のカスタマイズ、商品マスター管理、発注操作などの基本機能を搭載。その後、給食管理ソフトとのデータ連携機能を追加し、献立作成データをそのまま発注データとして活用できる仕組みを導入した。これにより、手入力の手間やミスを削減し、業務の正確性を向上させた。
現在、このシステムは市内の全小学校で導入されている。リアルタイムで発注内容を確認できるため、迅速な手配が可能となり、PCやタブレットがあれば時間や場所を問わず発注できる環境を整えた。また、小学校側も給食管理ソフトのデータを活用し、二重入力の手間を省きながら業務の効率化を実現している。
今回の方針
弊社では、常に新たな価値を生み出すことを重視し、サービスの在り方を追求している。また、その実現に向けて、利便性や効率性を高める仕組みを構築し、より良い環境を提供することに力を注いでいる。
今回のシステム開発においても、この方針を軸に、必要最低限の機能からスタートし、運用状況に応じて柔軟に拡張できる仕組みを採用。また、PCやタブレットに不慣れなユーザーでも直感的に操作できる設計とし、誰もがスムーズに業務を進められる環境を整えた。さらに、他システムとの連携により、手入力の手間やミスを削減し、業務効率化を超えた新たな価値を提供している。
方針内容 | 概要 |
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直感的に使えるUI設計 | 操作に不慣れなユーザーでも簡単に使えるよう、シンプルで視認性の高いUIを設計 |
段階的なシステム拡張 | 初期導入時は最低限の機能に絞り、運用後に必要な機能を追加する方針を採用 |
導入後の成果
システム導入により、従来の電話やFAXを用いた発注業務の時間が大幅に削減され、業務全体の効率が向上した。また、発注方法の統一により、担当者ごとの手順の違いが解消され、作業の標準化が実現。これにより、業務の属人化を防ぐ効果も得られた。
さらに、手入力の削減により誤発注リスクが低減し、データの正確性が向上。特に、給食管理ソフト「カロリーメイク」との連携により、献立データをそのまま発注に活用できるようになり、発注ミスの防止に貢献した。
加えて、発注履歴のデジタル化により過去の取引を迅速に確認できるようになり、管理業務の負担が軽減。さらに、システムは段階的な機能拡張が可能な設計となっており、今後の業務の変化にも柔軟に対応できる仕組みが整った。
以前の課題とサービス導入後の変化
以前の課題 | 導入後の変化 |
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発注業務の負担 ・電話やFAXでの発注に時間がかかり、担当者の業務負担が大きかった | 業務効率の向上 ・システム化により発注時間を削減し、業務全体の効率が向上 |
発注方法のばらつき ・担当者ごとに発注手順が異なり、作業の統一が難しかった | 作業の安定化の実現 ・発注方法が統一され、業務のばらつきがなくなり、作業の安定化を実現 |
誤発注リスク ・手入力による誤発注が発生し、データの正確性にも課題があった | ミスの低減 ・入力作業の削減により誤発注リスクが低減し、正確なデータ管理が可能に |
給食管理との連携不足 ・献立データと発注業務が連携しておらず、手作業が必要だった | システム連携による精度向上 ・学校給食センター向けに開発された給食管理ソフト「カロリーメイク」との連携で献立データをそのまま発注に活用可能に |
手作業による発注の遅れ ・発注処理を手作業で行っていたため、受注の確認や商品の手配開始に時間がかかっていた | 管理の効率化とリアルタイム反映 ・システム導入により発注が自動化され、リアルタイムで受注内容を確認できるようになり、商品の手配を即座に開始可能に |