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実績紹介

情報システム・BPO

PDF運用を刷新、監査結果の一元管理と比較を効率化

県内の建設資材・インフラ資材を製造する業界組合では、資材の品質監査業務の効率化と情報の一元管理が長年の課題となっていた。

現場でも扱いやすく、将来的な改善にもつなげられる仕組みが必要とされる中、サンエルが情報システムと業務支援の専門性を活かし外部パートナーとして参画。

従来PDFで運用していた品質監査フォーマットをGoogleスプレッドシートへ移行し、新しい入力形式を整備した。

これにより、任意の項目データを抽出し、前年度との比較が容易に行える仕組みを構築した。

さらに、Googleサービスを自動処理できるプログラム環境「Google Apps Script(GAS)」を活用し、監査項目を自動で抽出・前回の監査内容と比較できるツールを開発。

比較時の視認性を向上させることで監査員の負担を軽減し、煩雑だった業務を効率化。結果として、継続的に活用できる運用体制の整備へと結びつけた。

業種建設資材・インフラ資材の品質監査事業
提供サービス領域情シス・BPOサポート
実施概要Googleスプレッドシートで、品質監査ドキュメントのフォーマット作成 ・前年度の監査内容との比較ツール作成

クライアントの課題

これまで監査資料はPDFで保存・管理していたため、組合と各工場との間で、ファイルのアップロードとダウンロードによる双方向の受け渡し作業が発生していた。

その結果、データ消失や誤上書きのリスクが高く、バックアップや履歴管理も不十分だった。

さらに、各工場から集めた情報はPDFのままでは集計や分析が難しく、毎回データを抽出・整理する必要があり、業務負荷が大きい上に精度も安定しにくい状況にあった。

こうした非効率とリスクを改善する目的で、当社に相談が寄せられた。

主な課題

課題詳細
ファイル管理の不安定さPDFを手動で保存・管理していたため、データ消失や上書きミスのリスクが高く、バックアップやバージョン管理も困難だった
集計・分析の非効率各工場から収集したPDFデータは手作業で抽出・集計する必要があり、時間がかかるうえ、ミスが発生しやすかった

実施内容

県内の建設資材・インフラ資材に対する品質監査では、従来、各工場がPDFフォーマットで回答を作成し、監査員がそのPDFに監査結果や評価内容を書き込む形で運用されていた。

今回、このやり取りをGoogleスプレッドシートに切り替え、資材の製造工場からの品質に関する回答の収集・確認・記録を一元化し、効率性と正確性を高めた。

さらに、工場が他工場の監査情報を閲覧できたり、監査員が担当外の工場の評価することを防ぐため、工場や監査員ごとに閲覧・編集権限を制御し、必要な情報だけにアクセスできる仕組みを構築した。

また、スプレッドシートに移行したことで特定の監査項目を抽出し、前年の結果と比較できるツールをGoogle Apps Script(GAS)で開発。

GASはGoogleサービスを自動化できるプログラム環境で、これにより監査結果の変化や傾向を簡単に可視化できるようになり、分析や報告作業の効率も大幅に向上した。

今回の方針

今回のプロジェクトは「小さな段階を積み重ねて進めるDX」を基本方針とした。

大規模なシステムを一気に開発するのではなく、まずはGoogleスプレッドシートを使い、入力フォーマットや比較用の仕組みを整備。初期コストを抑えつつ、少しずつ導入を進められる形にした。

監査は年1回のサイクルで実施されるため、実運用を通じて現場の意見を反映し、迅速に改善を重ねられる仕組みを構築した。

こうして現場に即した仕組みを整えたことで、毎年の監査に合わせて効率的な改善を積み重ねられるようになり、その結果、効率的かつ継続的に取り組める土台が築かれつつある。

方針内容概要
段階的なDX推進大規模なWebシステム開発は行わず、まずはGoogleスプレッドシートを活用したフォーマットや比較ツールを構築。コストを抑えながらスモールステップで導入を開始した
継続的な改善重視監査が1年周期で実施される点を踏まえ、実際の運用でのフィードバックを反映。スピード感を持って改善を重ねる方針で対応している

導入後の成果

Googleスプレッドシートを導入したことで、Excelと同じ感覚で入力でき、品質監査で規定を満たすことを回答する工場担当者や、工場の品質監査を行う監査員でも、直感的に扱えるようになった。

従来PDFで運用していたフォーマットをスプレッドシートへ切り替えたが、工場からの問い合わせはほとんどなく移行は円滑に進行。

さらにGoogleドライブで一元管理できるようになり、アップロード忘れや誤登録といったミスを防げるようになった。

データ更新や配布の手間も不要となり、管理にかかる工数を大幅に削減できた結果、業務フロー全体を効率化することができた。

以前の課題とサービス導入後の変化

以前の課題導入後の成果
PDF形式での管理では、ファイルのアップロード忘れ・誤アップロードが発生しやすく、運用の負担が大きかったGoogleスプレッドシートに移行したことでクラウド上で一元管理できるようになり、従来のようなファイルのやり取りが不要に。さらにExcelと同じ感覚で入力できるため利用開始もスムーズに進み、操作方法に関する問い合わせも特になく、安定した運用につながった
ファイルを個別に管理していたため、共有やバージョン管理に手間がかかっていたGoogleドライブ上で一元管理することで、アップロード忘れやファイル間違いが解消。管理工数が削減された

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サンエルは、アプリ開発・システム開発・サイト制作・サービス運用の実績を活かし、DX推進を強力にサポートします。貴社の事業や状況に合わせた最適なソリューションを提案し、システム最適化や業務効率化をワンストップで実現。実績をご覧いただくことで、具体的な活用イメージをつかんでいただけます。まずはお気軽にお問い合わせください。

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